当サイトにはフェルトの小さな動物をいろいろ載せています。
フェルトはほつれないので初心者向け素材といえますが、扱いにくい面もあります。
フェルトは表面が毛羽立っているので、チョークやマーカーで輪郭を描こうとしても、なかなかきれいにつきません。
私はしばしばシャープペンシルで無理やり描いて切りますが、細部がいいかげんになるし、淡い色のフェルトだと縁が汚くなってしまいます。
フェルトは印をつけずに切るのが基本です。
厚紙で作った型紙をフェルトにセロテープで貼りつけ、型紙の縁に沿って切っていきます。 型紙は数回なら繰り返し使用できます。
型紙を薄い紙に写し、線よりも一回り大きく切り抜いて、それをフェルトにセロテープで貼りつけ、輪郭を紙ごと切っていきます。
魔女の黒猫。比較的単純な形です。
これはトナカイの角。小さいし、形が複雑なので、セロテープが線すべてにかかるように貼りつけないと、ずれやすくなります。
もっと小さな例です。パンダの耳。
切り進むうちにフェルトと型紙が離れて、ずれてきます。それを防止するために、ひとつひとつに穴をあけ、穴の上のセロテープをしっかり密着させておきます。
上記セロテープを使う方法は、『ディズニーのフェルトのマスコット&小物』(ブティック社)という本に載っています。
昔、この本を見て、ミッキーマウスとスティッチを作りました。けっこううまくできてるでしょ。
スティッチの爪は幅2ミリほどです。
このやり方だと、型紙は使い捨てで、すべてのパーツに1枚ずつ必要です。スキャナで読み取って印刷しましたが、手描きで写すとなると、相当に面倒な作業です。
またセロテープを切ると、はさみに粘着剤がつくので、手入れを怠らないようにしましょう。
フェルトは厚みがあるので、無造作に切ると断面が斜めになり、表と裏で大きさが微妙に違ったり、薄い縁から崩れてきたりして、きれいに仕上がりません。
表面に垂直になるように、はさみの刃を当てて切ります。